RPAコラムRPA-COLUMN
RPA基礎編 ~人間とロボットの違い~
多くの書籍や専門記事では、
RPAロボットのことを「デジタルレイバー(仮想知的労働者)」と
表現しています。
人間もロボットも、「労働する存在」という意味では同様です。
では、人間とRPAロボットの共通点や違いはどこにあるのでしょうか。
本日は、その点を整理してみたいと思います。
目次
◆共通点
-戦力になるまでに教育(準備)期間が必要
◆相違点
-1.自ら考え、判断することができるかどうか
-2.感情の有無
-3.コスト面
-4.労働時間・休暇など
-5.受け入れ側(スタッフ)の感覚
◆まとめ
◆共通点
まずは、共通点からです。
先ほどの繰り返しになりますが、
人間・ロボットいずれも「労働する存在」です。
その上で、一番の共通点がコチラになります。
【戦力になるまでに教育(準備)期間が必要】
社会人経験のない新入社員が入社した場合も、
RPAを新規で導入した場合も、どちらも即戦力にはなりません。
新入社員の場合、社会人としての常識や仕事の仕方など、
基礎的なところから教える必要がありますよね。
さらに、初期研修で1〜10まで教えても、
最初は1〜3程度しかできないのが普通です。
申告書の作成を教えてやらせてみると、
その成果物には間違いが散見され、
多くの付箋を貼って返すことになります。
では、RPAロボットの場合はどうでしょう。
RPAも、導入しただけでは何もできません。
人間が1から“教える”ことになります。
(ロボットの場合「教える=稼働シナリオを作成する」です。)
しかも、シナリオを作成して動かしてみても
最初は作成側も不慣れなため、エラーを起こしやすく、
いきなり1から10までうまくいくケースの方が稀です。
このように、新入社員もRPAロボットも、
戦力になるまでに一定の時間が必要となる点は共通になります。
◆相違点
では、ロボットと人間の違いはどこにあるでしょうか。
代表的な違いを5点リストアップします。
【1:自ら考え、判断することができるかどうか】
人間は考える生き物です。
教えていないことでも、教えたことを応用して考え、
プラスαの判断をし、できるようになる可能性がありますし、
自ら新しいアイディアを考え、
想定以上のパフォーマンスを発揮してくれる可能性もあります。
一方、ロボットは考えることや判断することはできません。
指示されたことを忠実に実行するのみです。
【2:感情の有無】
人間は、良くも悪くもモチベーションが上下します。
モチベーションが高まり、成果が伸びることもあれば、
業務の種類や状態によってはストレスを感じ、
不満や生産性の低下にも繋がります。
一方でロボットに感情はありません。
どんな業務であれ、淡々と指示された作業をこなし、
浮き沈みの少ない安定的な戦力です。
【3:コスト面】
人間の場合、採用コストや人件費がかかります。
また、採用後も、給料を上げるかどうか、
ボーナス評価をどうするか、など、
待遇面について継続的に気にかけていく必要があり、
そのことが、本人のモチベーションとも大きく関連します。
なお、そのようにコストをかけて雇用を維持しても、
退職・休職してしまうリスクもあります。
ロボットの場合、導入コストや月額のコストがかかります。
ただ、一般的に人件費より安く済むケースが多いです。
給料を上げる必要もなく、社会保険の整備なども必要ありません。
もちろん退職・休職のリスクもありません。
【4:労働時間・休暇など】
人間は、労働基準法などにより、就業時間の制限があり、
残業に対する社会の風潮も厳しくなっています。
また、休日・休暇制度があり、休みも考慮に入れねばなりません。
いずれも健全な労働のために欠かせない観点です。
一方ロボットは、24時間365日、就業時間の制限なく、
必要なだけ作業をさせられるのが特徴です。
それによる体調不良や退職などもありません。
【5:受け入れ側(スタッフ)の感覚】
新人が入社し教育をしていく、ということは、
これまでにも幾多の経験があるので、
「今まで通りのやり方」という慣れや安心感があります。
またコミュニケーションが取れるため、親近感も湧きやすく、
大小の問題が起こっても、互いに話をして解決することも可能です。
(逆に、そのコミュニケーションによって、
こじれるケースもあるのですが・・・)
一方で、ロボットの場合、
一般事務レベルのIT知識でOKとは言え、
人によっては使いこなせない可能性があります。
少なくとも慣れるまでは負担を感じるケースも多いでしょう。
また、エラーなどが起こっても、
コミュニケーションは取れませんので、
人がきちんと理解して原因を探り、軌道に載せない限りは、
ロボット側が歩み寄ってくることはなく、
作動しないままになってしまいます。
◆まとめ
以上、主な共通点と相違点をお伝えしてきましたが、
いかがでしたでしょうか。
人間もロボットも、どちらかが優れているというわけではなく、
お互いの苦手な部分を補完しあう関係を築ければベストです。
将来、人間とロボットの共生の時代は必ずやってきます。
互いの特徴を知り、必要な場面で必要な力が発揮できるよう、
少しずつでも共存に取り組んで行きましょう。
なお、弊社RPA「EzRobot」は、
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