RPAコラムRPA-COLUMN
「資料回収デジタル化」2つのアプローチ
こんにちは、
会計事務所RPA研究会 事務局のS美です。
昨今、様々なテクノロジーの活用や自動化が会計業界でも拡大しています。
それに伴い、資料回収のデジタル化を模索する事務所が非常に多くなりました。
どんなに素晴らしいテクノロジーツールを導入したとしても、
そのツールの能力を活かす土壌が整わないと、
テクノロジーの効果を最大限に享受できません。
まさにその“土壌”に当たるのが、資料のデジタル化なのです。
おそらく、今まさに繁忙期まっただ中にあり、
デジタル化の必要性を、なお一層痛感している方も多いですよね。
顧客から届いた紙資料の数々を、
エクセルや各種ソフト等に転記・入力する作業の繰り返し・・・。
何とかならないものかと誰もが思うはずです。
一方で、もし一度デジタル化が軌道に乗れば、
紙の管理や転記等、単調なルーティン作業が減り、
それに伴うミスも大幅に減少するため、
仮にテクノロジーツールを導入しないとしても、
まずそのデジタル化だけで十分に価値ある変革となります。
よって、まずは資料回収のデジタル化に着手し、
様子を見ながら各種自動化を始める、という事務所も増えました。
・・・とはいえ、そうとわかっていても、
顧客を巻き込んでの変更は、なかなか難しいのも現実。
その対応として、今は2つのアプローチがあります。
1)顧問先側に対応してもらうパターン
・いきなり100%のデジタル化は依頼できなくても、
ハードルを下げて、何か1つ2つだけでもデジタル化を依頼し、
徐々にその対象を増やす。
・デジタル化での資料回収の場合と、紙ベースでの資料回収の場合で
料金やサービス内容(対応日数など)に差を付けるなどの施策を取り、
デジタル化にメリットのある形で提案する。
これらの例のように、
顧問先側が提出してくる資料がなるだけデジタルの状態になるように、
企業努力をするというアプローチです。
2)「資料回収デジタル化」そのものをテクノロジーに頼るパターン(AI-OCRの活用)
最近では、AI-OCRが実用に値するレベルになっており、
非常に大きな注目を集めています。
伝票や領収書などの各種紙ベースの帳票をスキャンすることで
必要な情報を読み取り、デジタル化してくれるツールです。
つまり、AI-OCRを活用すれば、
顧客から送られてくる時点では紙ベースの資料でも、
それをスキャンのボタン一つでデータ化してくれるので、
これまでのように、人の目と手で読み取って入力するという労力よりも
随分少なく済む、というわけです。
以上が2つのアプローチとなりますが、いかがですか?
まだAI-OCRに対応していない帳票タイプもあるでしょうから、
そのタイプでは、今すぐの2は難しいですし、
一方で、顧客側に大した手間をかけないデジタル化対応もあるでしょうから、
それであれば1でもスムーズに可能かもしれませんし、
現状では、1と2を適宜組み合わせながら、
地道に一歩ずつでもデジタル化を進めていくことが、
来年・再来年、そして数年後の自分たちを確実に助けていくでしょう。
今、繁忙期の渦中にある皆様!
この繁忙期中は、どの資料をどうデジタル化するのが良さそうか、
様々な想定をしながら乗り越えつつ、
できるところからデジタル化に着手しようじゃありませんか!
私どもも様々な開発を重ねています。
AI-OCRについても、また情報を発信していきますので、
ぜひ楽しみにお待ちくださいませ。