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税理士という職業はなくなってしまうのか?
こんにちは。会計事務所RPA研究会 事務局のS美です。
オックスフォード大学、マイケル・A・オズボーン准教授が
発表した論文『雇用の未来』によりますと、
テクノロジーの進化による業務の変化で、
将来的になくなると予測される業務1位〜1000位が発表されています。
数年前のことですが、印象に残っている方も多いかもしれません。
8位:税務申告書類作成者
12位:データ入力係
37位:給与計算係
まさに税理士の中心とも言える業務が
高順位にランクインしていることで話題になりました。
では、税理士という職業はなくなってしまうでしょうか?
我々の考えは、「なくならない」の立場です。
ちょっと考えてみていただきたいのですが、
毎月1回、基本的に必ず、社長或いは決裁者と
直接会って話せる立場にある職業が他にあるでしょうか。
そのような職業は、一般的に考えて他にありません。
これは大きなアドバンテージなのです。
その特権的な機会をどれだけ活用できるかー。
5年・10年先を見据え、今我々は、ここを考えねばなりません。
コスト意識がなお一層高まり、テクノロジーも情報網も一層進化していく未来において、
お決まりの内容を形式的にやりとりするだけの会計事務所は、
もちろん淘汰されていくでしょう。
しかし、中小企業であればあるほど、情報格差は大きいものです。
必要な情報にリーチできていない経営者はたくさんいます。
そんなクライアントに対し、いかに役立つ情報を提供できるか。新たな価値を提案できるか。
それができる会計事務所は、むしろ益々必要とされ、信頼を高めていくことができるのです。
そのためには、各クライアントに応じた価値を生み出す時間・
そのために学ぶ時間・人と会う時間が確実に必要となります。
それこそが生産性です。
ロボットが担えるような単純作業に、時間を割いている場合ではありません。
経営者や主力スタッフであれば尚のこと。
数年来、会計業界でも導入が話題となり続けているRPAや、
ここ最近、大きな注目を集めているAI-OCRですが、
その導入の真の目的は、業務効率化そのものではなく、
効率化で生まれた時間で新たな価値を創造することにあるのです。
繁忙期、真っ只中。
もしあなたが、経営者や主力スタッフで、
今まさに、単純作業にも忙殺されているとしたら・・・。
すでに突入してしまったこの繁忙期は、もうやり切るしかないかもしれません。
しかし、次に向けて。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とならぬよう、
自分の生産性向上についてどう取り組んでいくか。
ぜひ頭の片隅に刻んでみてください。