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「通帳のデータ化+会計システムへの取込」を効率化する方法3選!

こんにちは。会計事務所RPA研究会です。

「顧問先から通帳コピーを受け取り、入力スタッフが会計システムに打ち込みをする。」

少し前までは、どの会計事務所でも当たり前の業務でしたが、昨今変化が起きていますよね。
ネットバンクやクラウド型会計システムの普及により、
通帳の取引情報を会計システムに自動取り込みができるようになりました
この仕組みを活用されている方も多いかと思います。

その一方で、全ての顧問先が全ての取引で
ネットバンキングを利用しているか、と言うとそうでもありません。
まだまだ通帳コピーや画像で受け取るケースも少なくないでしょう。
その場合は、従来通りスタッフの方々が手作業で
会計システムへの打ち込みをしているのではないでしょうか。

そうした作業は、細かな確認を伴う単純作業の連続ですので、
担当するスタッフにストレスや負荷が積み重なってしまいます。
更に、ミスにも繋がりやすく、万一桁を間違えれば大変なことでもあり、
実はリスクの高い状況に晒されているのです。

「もっと効率的に、かつ正確に、この作業を終えられないものか。」

会計業界の誰もが感じるこの課題に対し、
こちらのコラムでは3つの解決法をご紹介したいと思います。

目次

◆「通帳のデータ化+会計システムへの取込」を効率化する方法
  - 1)データ化サービス(STREAMED等)を利用する
  - 2)一旦Excelに日付・金額・摘要のみを手入力し、
     会計システムに取り込む
  - 3)通帳をAI-OCRでデータ化し、会計システムに取り込む
◆AI-OCRの実力とは?
  - 【読み取りは秒単位/瞬時にデータ化】
  - 【人の目で確認・修正が必要】
◆まとめ

◆「通帳のデータ化+会計システムへの取込」を効率化する方法
1)データ化サービス(STREAMED等)を利用する

通帳をはじめ、各種紙の帳票をスキャンしてアップロードすることで、
データ化し納品してくれるサービスがあります。

更に、納品されたデータは、様々な会計システムに応じたCSV形式で出力できるため、
自事務所のシステムを選んで出力すれば、
そのCSVファイルをそのまま会計システムに取り込むことが可能です。

つまり、作業としては通帳をスキャンするのみ、
と非常に効率的で便利なサービスとなっています。
一方、課題としては納期とコストでしょう。

まず納期については、データ化までに1〜3営業日かかるのが一般的です。
十分スピーディーではあるのですが、
「今日中に仕上げたい」など〆切の迫る案件には使えません。

次にコストですが、
例えばSTREAMEDを会計事務所が使う場合、1仕訳あたり20円(税抜)が必要です。
このコストに問題のない事務所もあれば、
このコストだと気軽には使いづらい事務所もあるのではないかと思います。

2)一旦Excelに日付・金額・摘要のみを手入力し、会計システムに取り込む

クラウド会計には、ネットバンクなどと直接連携してデータを取り込む方法以外に、
Excelに手入力したデータを取り込む機能もあるので、それを活用する方法です。

所定のExcelテンプレートに日付・金額・摘要のみを手入力し、
そのデータを会計システムに取り込む、という流れになります。

「どうせExcelに手入力するならば、直接システムに手入力するのと何が違うの?」
と思われるかもしれませんが、主なメリットは2点です。


入力の済んだExcelデータを会計システムに取り込むと、
クラウド会計の自動仕訳機能が働き、ある程度の仕訳をしてくれます。
判別できないものは修正等が必要になりますが、
翌月以降はその修正も学習した上で自動仕訳をしてくれるため、
使うほどに精度が上がっていくのです。

入力者が仕訳をせずに済む分、効率がUPする上、
正確さも向上するというメリットがあります。


Excelに日付・金額・摘要のみを入力するという作業であれば、
専門知識のないアルバイトでも担当が可能です。
つまり、入力スタッフの採用の幅も広がり、人件費も安く抑えることができます

また、専門知識を有する貴重な戦力は、
システムが行った自動仕訳のチェックに注力したり、顧問先とコミュニケーションを取ったりと、
本来の能力に応じた業務に集中できます

この方法だと、
「新たなサービスにコストをかけたくない、でも何とか効率化したい」
という事務所様でも取り組み可能ですよね。

なお、手入力後のExcelデータを会計システムに取り込む作業をRPAに任せ、
更に自動化することもできます。

3)通帳をAI-OCRでデータ化し、会計システムに取り込む

2のやり方から更に人手を省く方法がこちらになります。
昨今、AI-OCRの開発が進み、高精度かつ安価に使える時代となりました。
もちろん通帳コピーもAI-OCRを使ってデータ化可能です。

※AI-OCRとは…
一言で言えば、画像内の文字をテキストに起こしてくれる機能、かつ、
学習により読取の結果を次回以降の読取に活かし、より高精度で読取をしていく機能のこと

方法は1と似ています。
通帳など紙の帳票をスキャンしてAI-OCRにアップロードすることで、
必要な数値や摘要のみをピックアップし、データ化が完了します。

手書きや不鮮明な画像の場合、時折修正が発生することもありますが、
読み取りの精度としては十分実用に値すると言って問題ないでしょう。
そのデータを会計システムに取り込みます。

こうなると、人手に頼る作業としては、
通帳コピーをスキャンしAI-OCRに読み込む場面がメインですので、
入力スタッフを雇わなくても、既存のスタッフで対応が可能なケースもあるでしょう。

仮にスキャンする通帳や帳票が多い場合には、
スキャン作業のアルバイトを採用するのも良いかもしれません。
その場合は、2)のExcel入力スタッフよりも更に専門知識は不要となり、
稼働時間も短く済むため、人件費は更に抑えられると予想できます。

そして、2に同じく、専門知識を有するスタッフは、
会計システムが行った自動仕訳のチェックに注力したり、
顧問先とコミュニケーションを取ったりと、
本来の能力に応じた業務に集中できるのです。

もちろん、
AI-OCRでデータ化したファイルを会計システムに取り込む作業をRPAに任せ、
更に自動化することも可能です。

気になるのは、AI-OCRのコストですが、
それはAI-OCRのサービス元によって様々になります。
参考までに弊社のAI-OCRは、
会計に関する帳票に特化して開発したことでコストを大きく抑えることに成功し、
ご利用状況にもよりますが、1仕訳1円を切る価格でのご利用も可能となっております。
この価格帯ならば、多くの事務所様が十分にご活用いただけるのではないでしょうか。

◆AI-OCRの実力とは?

ここまでお読みいただくと、
「AI-OCR、便利そうではあるが、果たしてどの程度実務で使えるのか」
とお感じの方もいらっしゃるかと存じます。

そこで、もう少しAI-OCRの実像に迫ってみましょう。
AI-OCRにも様々な製品がありますので、
ここでは弊社AI-OCRを例にとってご説明していきます。

【読み取りは秒単位/瞬時にデータ化】

皆様もこんなご経験がありませんか?

決算申告前、最後の調整の段階で、
「このカード明細も追加で入力をお願いします!」
「最後の1ヶ月分、通帳に記帳したので送ります。」
・・・
期限は目前に迫り、その場で仕訳を入力するしかないものの、
人がやるにはあまりに面倒。

そんな時、AI-OCRが活躍します。
日付・金額・摘要、この3点が瞬時にデータ化されるので、
あとは所定のExcelにコピペし、勘定科目を選んで、会計システムに取り込むだけです。

先日も、このAI-OCRとRPAを組み合わせた作業で、
カード明細4ヶ月分、約300仕訳が40分ほどで登録完了いたしました。
人手による入力作業よりも、はるかに短時間ではないでしょうか。

【人の目での確認・修正が必要】

一方、AI-OCRに課題があるとすれば、人の目での確認・修正は欠かせない点です。
この点については、ご利用者様のお声を2社ご紹介します。

■M事務所様
・1ページにつき1件あるかないかぐらいの精度で金額読取エラーが発生する。
 ただ、簡単に修正できるので特に問題ない。
・カード明細や通帳の摘要はほぼ読込できているのでこちらも運用上問題はない。
・日付が複数列で取り込まれることがあるため、修正に多少時間がかかる。改善してほしい。

■J会社様
・他社に比べて読み取りの時間が早いのが魅力。
・初期(8月)のベータ版から、改修されたベータ版になり使い勝手が圧倒的に良くなった。
・精度100%ではないので人の目で確認作業が必須なのでそこが手間。

このように、読み込む帳票の種類や質によって修正が発生します。
完全にノータッチにはできません。

ただ、人手による打ち込みの場合でも、
別のスタッフによるWチェックを行うケースも多いかと存じますので、
むしろ作業にかかる人員が一人減ることになり、生産性は向上すると考えられます。

また、弊社は会計事務所に特化した開発を自社で行なっているため、
改善要望についてもこまめに対応し、随時アップデートをしております。

つまり、AI-OCRとは、

精度100%ではないが、速く高精度で読み取ることができ、
 人手による入力作業より、時間も労力も大幅に削減できる一つの戦力」です。

こういった存在としてAI-OCRを捉えていただくのが実像に近い状態だと考えております。

◆まとめ

以上ここまで、
「通帳のデータ化+会計システムへの取込」を効率化する方法について
3点ご紹介するとともに、現在のAI-OCRの実像をお伝えしてまいりました。

会計業界は慢性的な採用難・人手不足の状態にある上、
税理士試験の受験者数も年々減少するなど、
人材の確保が今後易しくなる可能性はあまり見込めません
更に、コロナ禍によるリモートワークの浸透など、
柔軟な働き方を重視する風潮は強まっており
その意味でもテクノロジーとの共存は欠かせなくなってきています

今や、顧問先にお渡しする試算表や帳簿(総勘定元帳・補助元帳など)を
手書きで作成する方がほとんどいないように、
近い将来、通帳はじめとした紙帳票を手入力する文化は過去のものとなっていくでしょう。
正確性、スピード、コスト等あらゆる意味で、生産性が格段に違うからです。

そのような時代の中、本日ご紹介した通帳のデータ化は、
比較的効果の見えやすい自動化となります。
作業としても、スキャンやアップロードなど、難しい操作は含まれません
皆様も、まずはここから取り組んでみませんか?

ここを突破口として、少しずつテクノロジーとの共存が進めば、
経営者もスタッフも顧問先にも喜ばれるより良い事務所の形が実現できるはずです。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。

AI-OCRや自動化などご興味をお持ちの方は、
いつでもお気軽にお問合せくださいませ。

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